
脳卒中などによって生じた後遺症に悩んでいる方に向けて、再生医療の効果を解説いたします。
脳梗塞などの後遺症で悩んでいる方にとって、魅力を感じる方も多い再生医療が注目されています。
しかし「本当に効果があるのか?」「どのような治療が効果的なのか?」との疑問を抱く方が多いのも事実。
そこで再生医療の種類ごとの効果と、副作用・デメリットについて解説していきます。
参考にしていただければ、治療を受けるべきか、ご自身にとって最適な再生医療はなにか判断していただきやすくなるはずです。
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再生医療とは

再生医療とは、失われた組織や臓器の機能を細胞や生体材料を用いて修復・再生させることを目的とした医療分野です。
治療に用いられる細胞や材料は、患者様ご自身の細胞(自家)や他者の細胞(他家)をもとにする場合があり、それらを利用して組織の再生を促します。
当院では、患者様ご自身の細胞ではなく、提供された乳歯をもとに培養した細胞を活用した治療を行っています。
再生医療は主に、疾患や外傷によって機能が低下・消失した組織の回復を目指す治療法として活用されており、これまで対処が難しかった症状への新たな選択肢として注目されています。
再生医療に用いられる成分としては、以下の4つがよく知られています。
体性幹細胞
体性幹細胞とは、骨髄や脂肪、臍帯、歯髄などの組織に存在し、一定の種類の細胞に分化できる幹細胞です。
限られた種類以外の細胞にはなれず、分裂の回数も限られています。
しかし体内に体性幹細胞は少なく、シャーレ上での増殖や維持も簡単ではありません。
治療に使用しにくいと思われるかもしれませんが、患者様ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応が起こりにくいという利点があります。
拒絶反応が起こることはほとんどなく、倫理的問題もありません。
ご自身の細胞を使用したいと考える方なら、体性幹細胞による再生医療は選択肢のひとつとなります。
ES細胞
受精卵から作られた細胞であるのが「ES細胞」です。
受精卵の一部の細胞から作られるもので、胚性幹細胞とも呼ばれます。
どのような細胞にも分化できること、分裂回数にほぼ制限がないことなど、体性幹細胞と正反対の性質を持つことが特徴です。
しかし、受精卵から得られるES細胞は、患者様ご自身の細胞ではありません。
そのため拒絶反応が起き、倫理的に問題があるとされていることがデメリットと言えます。
また、将来的に腫瘍になりがん化の可能性も指摘されており、これが大きなリスクのひとつとされています。
iPS細胞
「iPS細胞」は、皮膚や血液の細胞に遺伝子を導入して作られる細胞のことです。
遺伝子が導入された細胞は体外で培養されます。
ES細胞と同じように分化や分裂回数に制限がないことがメリットです。
患者様ご自身の細胞から作られるため、拒絶反応のリスクは比較的低く、倫理的問題も少ないとされています。
ただし将来的にがん化する可能性があることが大きなデメリットと言えます。
メリットが多いものの、リスクも高いのがiPS細胞です。
幹細胞培養上清液・エクソソーム
「幹細胞培養上清液」も再生医療のひとつです。
幹細胞培養上清液には「エクソソーム」と呼ばれる成分も含まれており、これが治療効果に寄与すると考えられています。
細胞そのものを活用するのではなく、幹細胞から抽出できる成分を使って組織の再生を目指す治療方法です。
脳梗塞や脳出血では後遺症が生じることがあります。
後遺症軽減のために役立つのが幹細胞培養上清液・エクソソームによる治療です。
神経的な後遺症の軽減が期待されており、リハビリとの併用でより高い効果が得られる可能性も示唆されています。
再生医療の種類

再生医療で用いられる成分は大きく4つの種類にわけられましたが、再生医療の種類もひとつではありません。
現在活用されている再生医療の5つの種類について、それぞれの特徴や治療方法について見ていきましょう。
種類1:幹細胞治療(全身療法)
まずは人の中に存在する間葉系幹細胞を使用して、筋肉や内臓などの組織の修復を促すのが「幹細胞治療」です。
患者様の身体から細胞を採取し、体外で幹細胞を培養し、患部に戻す治療が行われます。
幹細胞は、脂肪・骨髄・胎盤・臍帯血・歯髄から採取されるのが一般的です。
幹細胞は分化する力と、身体組織を修復させる力があるとされています。
分化能力と自己修復能力を活用し、再生医療の効果を期待するのが幹細胞治療です。
関連記事:再生医療にリスクはある?3つのリスクと事前に知っておきたい注意点
種類2:線維芽細胞療法(局所療法)
患者本人の肌細胞を採取・培養して移植するのが「線維芽細胞療法」です。
肌にあるコラーゲンやエラスチンなどを使用し、培養後に再度移植することにより、肌の質感を改善する効果が期待されています。
肌はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の減少によって弾力が失われるためです。
この治療では、細胞を採取・培養した後、線維芽細胞を注入します。
肌に効果がある再生医療として知られ、美容皮膚科などで取り入れられている治療法です。
種類3:PRP治療
「PRP治療」とは、患者様ご自身から採取した血小板を、患部に注入して組織の修復を促す治療法です。
血小板の中には成長因子が含まれているため、成長因子の自己修復機能を利用して治療を行おうとする方法。
採取した血小板を遠心分離し、有効成分のみを抽出して患部に注入します。
患者様ご自身の血液であるため副作用や拒絶反応のリスクが低いことが特徴です。
また注入によって治療を行うため外科的手術は不要で、侵襲性が低いメリットもあります。
種類4:免疫療法
がん治療に用いられることが多いのが「免疫療法」です。
免疫細胞であるNK細胞を培養し、活性を高める処置をして体内に戻す治療方法です。
NK細胞は、がん細胞やウイルス感染細胞を攻撃する働きを持つため、活性させたNK細胞を体内に戻すことで免疫力の向上が期待されています。
体内に戻す際には点滴をしますが、1回の治療につき1時間程度と短時間で終わります。
入院の必要もなく、がん治療の中でも負担が比較的少ない治療とされています。
種類5:幹細胞培養上清液・エクソソーム療法
幹細胞培養上清液・エクソソーム療法では抽出した成分を培養した後、点滴もしくは点鼻治療によって体外に注入されます。
培養は施設で行われるため、クリーンルームのような厳格に管理されたところで行われるのが基本です。
医薬品製造販売における品質管理基準である「GMP」に則った環境で製造され、さらにウイルス検査や無菌検査が行われています。
幹細胞培養上清液による治療は拒絶反応のリスクが低く、安全性が高い治療法です。
副作用として下痢や頭痛、発熱などが見られることもあるでしょう。
しかし、正しく製造されれば副作用は軽微であることが多く、点滴・点鼻で注入・吸収できる簡易さも魅力です。
関連記事:幹細胞培養上清液とは?使用される9つのケースと使用方法について
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再生医療で目指せること

再生医療が目指すことは、傷ついた組織の修復を促すことで、人間が本来持つ自己修復力を高める点が、再生医療の大きな特徴です。
たとえば怪我をした部分の治りを促したり、体内組織の正常化を促したりするための自然治癒力の向上を目指しています。
たとえばひとのわメディカルでは、脳梗塞・脳出血の後遺症に対する幹細胞培養上清液・エクソソーム療法をご提供しております。
先に解説したように点滴治療や点鼻治療で済むため、身体への負担が比較的少ないのが特徴です。
リハビリと併用することで、従来よりもリハビリの効果を実感しやすくなる可能性があります。
神経的な後遺症の症状軽減を目指すための補完的な治療選択肢として、患者様の生活の質の向上に貢献できるでしょう。
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再生医療の特徴

それでは再生医療にはどのような特徴があるのでしょうか。
治療時に想定される身体への負担や副作用について説明します。
身体への負担
再生医療は一般的に、身体への負担が少なく低侵襲性であると言われています。
注入や点滴だけで治療が終わることがほとんどで、治療後の回復も比較的早いためです。
治療法によっては日帰りで受けられることもありますが、治療内容によって通院や観察が必要となる場合もあります。
身体への負担が少ない治療法を選びたいと考えている方にとっては、適した選択であると言えるかもしれません。
副作用
副作用が少なく、安全性が高いと考えられています。
いずれの治療方法でも、患者様ご自身の幹細胞や血液、組織を使用するため、拒絶反応や重篤なアレルギー反応のリスクは比較的低いと考えられています。
ただし、体内に幹細胞などを戻した後に、腫れや痛みが生じることがあります。
体内で急激な変化が生じたため、身体に反応が現れるためだと言われています。
副作用の多くは軽度ですが、まれに予期せぬ症状が現れる可能性もあるため、治療後は医師の指示に従い、経過観察をしっかり受けることが大切です。
再生医療のデメリット

再生医療は画期的な治療法であると言えますが、やはり注意すべき点も存在します。
これから治療を受けたいと思われている方は、次の2つのデメリットを把握したうえで判断してください。
デメリット1:治療費が高額になりやすい
ひとつめのデメリットは、治療費が高額になる傾向がある点です。
治療の内容によっては、数百万円を超えることも少なくありません。
自由診療であるためクリニックごとに料金差が大きく、高額になりやすいことを知っておきましょう。
デメリット2:再生医療を扱うクリニックが限られている
ふたつめは、再生医療を提供できる医療機関が限られている点です。
再生医療を行うためには、認定再生医療等委員会による審査を経たうえで、「再生医療等提供計画」を厚生労働省へ届け出て受理される必要があります。
このような厳格な手続きを経た医療機関でのみ、再生医療を実施することが認められています。
そのため近所で再生医療を扱っているクリニックがなかったり、クリニックの選択肢が限られたりするデメリットがあります。
”治る力”を信じるなら、再生医療という選択肢を

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、再生医療の効果についてご理解いただけたと思います。
再生医療は、損傷した神経や組織の機能回復を目指す治療として注目されています。
ひとのわメディカルでは脳卒中などにて神経や組織の再生が必要な方に向け、再生医療とリハビリテーションを組み合わせた治療をご提供しております。
リハビリテーションだけではなかなか効果を実感できずにお悩みの場合は、ぜひお問い合わせください。
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